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犬の栄養学


エネルギー

食事から得るエネルギーは、身体のすべての機能を動かし、体温を保つための燃料となるもので、犬に限らず、すべての動物の生存において、とても重要な要素です。

犬も人間と同じように、低カロリーの食事より、高カロリーの食事を好む傾向があります。身体が必要としているエネルギーを摂取している分には問題ありませんが、最近では、犬の食事の嗜好性の高さと、食事の与えすぎによって、肥満になる犬が増えてきています。

犬が1日に必要とするエネルギーは、体重や週齢などによって異なります。基本的に犬の体重が多いほど必要エネルギーも多くなりますが、小型犬は運動量が多く、成長の速度も速いので、特に子犬の頃はたくさんのエネルギーが必要になります。また、避妊、去勢手術の有無によっても変わってきます。

犬の必要カロリー計算

犬が食事から摂取したエネルギーのうち、すべてが活動のエネルギーとして使えるわけではありません。食事全体のカロリーを総エネルギーといい、そのうち糞として排泄されるエネルギーを差し引いたのを可消化エネルギーといい、それからさらに尿として排泄されるエネルギーを差し引いたものを代謝エネルギーといいます。

可消化エネルギー=総エネルギーー糞に含まれるエネルギー
代謝エネルギー可消化エネルギーー尿に含まれるエネルギー

ドッグフードを選ぶ際に、参考にするのは代謝エネルギーです。ドッグフードの成分のところに記載されている「代謝エネルギー」「ME」というのがこれにあたります。

水は犬に限らず、命を維持する上で最も大切なものです。食事から得た栄養素を運んだり、体温を調節したり、余分なものを排泄したりなど、その働きは無数にあります。

成犬は体重の50〜60%が水分で構成されていて、これが不足すると、脱水症状を起こしたり、体温調節ができなくなり、死に至るケースもあります。犬は水を飲みすぎるということがないので、専用の清潔な容器に、常に新鮮な水があるようにしてあげましょう。

炭水化物

炭水化物は、食事から得られるエネルギー源で、犬の活動のエネルギーとなり、さらに消化の機能を正常に保ってくれます。これが不足すると、低血糖になり、たんぱく質の吸収が阻害され、発育が充分に行われなかったり、病気の回復が遅れるなどの原因になります。逆にとりすぎると、体内で脂肪に変わり、肥満の原因にもなります。

たんぱく質

たんぱく質は、犬の筋肉、血液、内臓、毛、爪、皮膚など、身体の組織などを作る材料となります。たんぱく質は消化されるとアミノ酸になりますが、体内で合成できる非必須アミノ酸と、体内で合成できない必須アミノ酸に分かれます。外部から摂取する必要のある必須アミノ酸を、食事からしっかり摂取しなくてはならないということです。

犬の細胞は、23種類のアミノ酸からできていますが、そのうち10種類が犬の必須アミノ酸となっています。これらは主に動物性たんぱく質に多く含まれます。

たんぱく質が不足すると、発育障害や貧血、抵抗力の低下、食欲減退、被毛が劣化するなど、様々な病気の原因になります。また病気からの回復も遅くなります。逆にとりすぎると、肥満の原因になったり、肝機能に障害が起こったりすることもあります。

脂質

脂質は犬のエネルギー源となると同時に、脂肪酸の供給源になります。脂肪酸の中で身体に最も必要なものを必須脂肪酸といいます。必須脂肪酸にはリノール酸(オメガ6)、リノレン酸(オメガ3)、アラキドン酸(オメガ6)の三種類があります。犬はリノール酸からリノレン酸とアラキドン酸を作り出すことができるので、犬の必須脂肪酸はリノール酸ということになります。リノール酸はほとんどの植物性、動物性脂肪に含まれています。

脂質が不足すると、発育障害になったり、犬の皮膚や被毛のつやが悪くなり、免疫力も低下します。逆にとりすぎると、肥満の原因になるのはもちろん、消化が追いつかず下痢になったり、肝臓などの内臓に障害が起こることがあります。

ミネラル

ミネラルは、犬の身体の組織の形成や、細胞、神経、筋肉の機能など、様々な機能に影響する栄養素です。ミネラルにはカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄分、亜鉛、ヨウ素、銅などがあり、これらをバランスよく摂取することが大切です。

カルシウム不足 骨折、足の変形、腸内環境の以上、不妊、神経過敏など。
カルシウム過剰 鉄分、亜鉛などの吸収を阻害して、発育障害や甲状腺機能の低下など。
マグネシウム不足 筋肉虚弱、運動不能、鬱病、耳やしっぽの異常な垂れ下がりなど。
マグネシウム過剰 発育障害、皮膚障害、神経障害など。
ナトリウム不足 長期の下痢、発育障害、脱毛など
カリウム過剰 心臓疾患、副腎疾患など
カリウム不足 発育障害、脱水症状など
鉄分不足 貧血、食欲不振、抵抗力の低下など
亜鉛不足 発育障害、皮膚障害、食欲不振、脱毛など
ヨウ素不足 甲状腺の肥大、骨の形成異常、脱毛など
銅不足 貧血、骨折、発育障害、被毛の色素が抜けるなど

ビタミン

ビタミンは犬の身体の様々な生理機能を整えてくれます。ビタミンにはA、B群、C、D、E、Kなどがあり、体内で合成できるビタミンCやK以外は、バランスよく摂取する必要があります。

ビタミンA不足 夜盲症、被毛のつやが悪くなる、発育障害、筋肉虚弱など
ビタミンB1(チアミン)不足 発育障害、食欲不振、嘔吐、衰弱など
ビタミンB2(リボフラビン)不足 筋肉虚弱、昏睡など
ビタミンB6(ピリドキシン)不足 貧血、神経過敏など
ビタミンB12(シアノコバラミン)不足 貧血、食欲不振、じんましん、脱毛、胃腸炎など
ビタミンC(アスコルビン酸)不足 壊血病、口内の出欠、足の痛み、貧血、出目など
葉酸不足 貧血、食欲減退など

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